4月6日全社員研修会レポート(篠原)斉藤林業スタッフブログ

斉藤林業が追求する「いい家」の真髄と、私たちが再認識した自社の矜持

  1. 全社員が立ち返る「原点」としての研修会2024年4月6日、私たちは全社員を対象とした大規模な研修会を実施しました。
    この研修は、単なる業務知識の確認ではありません。
    私たちが提供する「住まい」がどのような哲学に基づき、いかに緻密な技術によって支えられているのか——。
    部署の垣根を超え、全社員が斉藤林業のアイデンティティを再同期させるための「戦略的投資」です。
    会場となった各工場には、営業、設計、工務、そして製造を担うプロフェッショナルたちが一堂に会しました。
    部署が違えば視点も異なりますが、目指す先は「良い家づくり」という一つの目的地です。この研修を通じて磨かれた個々の視座と熱気こそが、お客様へお届けする一棟一棟の質に直結しています。私たちの家づくりの根幹にあるのは、単なるスペックではなく、素材と技術に対する深い洞察と感謝です。
  2. 「当たり前」を「有り難い」へ:社長が語る感謝の哲学研修の冒頭、社長の講話で語られたのは、斉藤林業の組織文化の核となる「感謝の哲学」でした。社長は、「ありがとう」の反対語は「当たり前」であると定義しました。高品質な標準仕様が当たり前だと思ってしまう「慢心」は、成長と感動を止めてしまいます。設計の工夫、工場の精緻な加工、現場の職人技。その連携のすべてを「有り難い(普通ではない価値)」と捉え、一棟に関わる全スタッフに感謝することの重要性が説かれました。
    また、斉藤林業の美学を象徴する「メスカシ(目透かし)」や窓枠の納まりへのこだわりも再確認されました。
    一見、手間の掛かる「面倒な仕事」に見えるこれらの細工が、光と影の奥行きを生み、住まいに情緒を与えます。
    こうした細部が、住む人の人生に寄り添い、深い愛着を育むのです。
    日本には現在、200年以上経過した木造住宅が2万件以上存在します。 素材を活かし、手間を惜しまなければ、木造住宅は世代を超えて生き続ける。私たちは、この歴史的なレガシーを現代に体現しようとしているのです。
  3. 日本一の「燻煙乾燥」:100年、200年先を見据えた木材の生命線斉藤林業の家づくりにおける最大の生命線、それが自社で行う「燻煙乾燥(くんえんかんそう)」です。効率を最優先する現代建築では、120℃の高温蒸気で4日間ほどかけて一気に乾かす方法が一般的ですが、斉藤林業はあえて80℃の温度で20日間という膨大な時間をかけます。
  • 細胞を傷つけない「E130」の驚異: 高温乾燥は木材の表面だけが急激に乾き、芯部に「内部割れ」を生じさせ、強度を低下させます。一方、燻煙乾燥は炭の遠赤外線効果で芯から均一に乾かすため、細胞を破壊しません。その結果、一般的な杉材では考えられないヤング係数(強度指数)E130という数値を叩き出し、公式の検査官をも驚かせました。
  • 「命を無駄にしない」循環型経営: 乾燥過程で排出される煙から抽出される「木酢液(もくさくえき)」は、地域の農家に土壌改良剤として還元されています。かつて、ひどい肌荒れに悩んでいた女子高生がこの液で顔を洗ったところ、症状が劇的に改善したという感謝の手紙が届いたこともあります。丸太を一本たりとも無駄にせず、地域の健康にも寄与する。これが私たちの誇りです。

構造の次は、その堅牢な骨組みを守り、究極の居心地を実現する「断熱」の秘密へと進みます。

4. 究極の断熱材「セルロースファイバー」:実験が証明する多機能性研修では、自社生産・自社施工を行う断熱材「セルロースファイバー」の性能実証実験が行われました。新聞紙を主原料としながらも、それは単なる断熱材を超えた「多機能建材」です。

  • 「熱拡散率(ねつかくさんりつ)」という科学: 一般的な断熱材は「熱を遮る」性能(熱伝導率)に注視しますが、セルロースファイバーは「熱の移動を遅らせる(熱拡散率)」能力に優れています。135mmの厚みと、70kg/m³という極めて高い密度で施工することで、夏の外気熱が室内に到達する時間を大幅に遅らせます。これが「冬暖かく夏涼しい」の真理です。
  • 圧倒的な安全性と耐久性: 800℃のバーナーで炙っても燃え広がらない防火性能(ホウ酸処理)や、パラフィンワックスによる驚異的な撥水性能を、社員全員が目の前で確認しました。さらに、自社開発の施工技術により、数十年経っても自重で沈下せず、カビを抑制する調湿性能を維持し続けます。

この素材の力を100%引き出すために不可欠なのが、独自工法と職人の緻密な手仕事です。

5. 地盤と建物を一体化する「新ストロング工法」と職人の手仕事斉藤林業の「精度の追求」は、目に見えなくなる基礎の内部や造作家具の裏側にこそ宿っています。

  • 「異業種建築」から生まれた知恵: 一体打ち基礎を採用した「ストロング工法」は、継ぎ目がないため高耐震かつシロアリの侵入を許しません。特筆すべきは、基礎内に設置された「水抜きポット」です。これは社長がかつて北群馬の施設で地下金庫を見た際、そこにポリタンクが埋められていたことから着想を得た独自の漏水対策です。万が一の配管トラブル時でも、この「 水抜きポット 」があれば水中ポンプで即座に排水が可能です。「備えあれば憂いなし」という現場の知恵を、数千円足らずのバケツに託しました。
  • 0.1mmを追求する家具工房: 本社工場での研修では、木目を合わせる「気取り」や、他社が用いるビスケットよりも強固な「ドミノ」を用いた接合技術を確認しました。さらに、職人は「ビシャビシャ(滴るほど濡れた)」の布で木を拭き、あえて毛羽立ちを起こさせてから磨き上げる実験を行い、0.1mm単位の精度を肌で学びます。お客様の「〜したい」を形にする拠点が、自社にあることの強みを再確認しました。

6. 結び:私たちは、誇りを持って「いい家」を届け続ける今回の研修を通じ、私たち全社員が再認識したのは、「斉藤林業の家づくりには、科学的な論理と、人間的な温かさの両面で嘘がない」という強い自負です。群馬の木を使い、20日間の時間をかけて命を吹き込み、熟練の技で組み上げる。この手間を惜しまない姿勢は、わずか30年で壊される現代の「スクラップ・アンド・ビルド」の家づくりに対する強烈な反対命題です。「いい家をつくりたい」という全社員の共通の願いは、そのままお客様への 「必ずこの価値を提供する」と約束する宣言 となります。私たちは、30年、50年、そして100年先まで愛される住まいを届け続けることを誓います。この熱意が詰まった工場や現場を、ぜひ一度ご覧ください。私たちの「矜持」が、そこにあります。

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群馬の木の家
お客様係り
篠原一石

ひとつだけ問題があるとすれば… 私の質問の仕方が悪く、社長から「まだそんな事も分かんねんか!怒!」 をもらってしまうこと(笑) 全ては質と精度を上げるため! 質問の仕方の精度を上げないとですね(笑)
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